2020年11月15日、RCEP(地域的な包括的経済連携協定、Regional Comprehensive Economic Partnership Agreement)が署名されました。RCEPはASEAN10カ国と、ASEANとFTAを結ぶ5カ国(日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)との計15カ国による自由貿易協定で、2013年5月に交渉開始された後、7年半を経て合意に至りました。 PARCは、交渉開始以来、参加国の市民社会組織(農民組織、労働組合、NGO等)とともに交渉現地に赴き、各国政府からの情報収集や交渉中に公式に開催されたステークホルダー会合に参加してきました。アジア各国の市民社会がRCEPをどう受け取め、交渉にどのような働きかけをしてきたのか、その懸念をふまえ、RCEP協定の全体像を分析します。また自由貿易協定の現状、世界貿易機関(WTO)の停滞、米中対立や米国バイデン政権の動向、さらにはコロナ・パンデミックの中で変化する各国の通商政策の中で、日本が今後とるべき通商政策にあり方について考えます。
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