魚や貝、海藻など、海の恵みは、古くから私たちの食卓を支えてきました。しかし今、水産資源の枯渇が世界中で懸念されています。魚を食べられなくなる日がやってくるのでしょうか。
本作品では、資源を奪いつくす大規模な漁業と、それを必要とする流通・消費の仕組みを分析。資源を守りながら使用している人びとの取り組みに注目します。
禁漁のルールをつくり、限りある資源を守っているインドネシア・ハルク島の人びとや、大分・姫島や秋田の漁業者。漁場としてだけではなく、生態系としても貴重な磯を埋立から守った大分・大入島の人びと。漁業者の所得の均衡を図るしくみをつくり、地域の経済を豊かにしている北海道・野付。神奈川・小田原では乱獲を招かない定置網漁業を取材しました。
海辺の人びとが環境と資源を維持・管理してきた長い慣習が、日本の漁業権制度に反映されていることも紹介。
海に生きる人びとと、私たちの食卓とのつながりを知り、自然がもたらす恵みと持続的につきあっていく方法を考えます。