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2022年2月27日にオンライン開催した「浸透性農薬〈ネオニコチノイド〉はヒトにとって安全か?」の上映会&シンポジウムの録画記録を公開しています。

共催団体アクト・ビヨンド・トラストのウェブサイトにて、発表資料を含む詳細なレポートが掲載されておりますので、あわせてご覧ください。


ネオニコチノイド殺虫剤は、害虫から作物を長く守る浸透性農薬としてさまざまな作物に用いられています。「ムシに効きやすいが、ヒトには効きにくい」として安全であるように謳われてきましたが、標的とする害虫を超えて生態系へ広範な悪影響をもたらすことが指摘されてきただけでなく、近年では、哺乳類への影響、とりわけ胎児や子どもの脳に影響をもたらす可能性について解明が進んできました。そして2021年、ドイツの研究者らは、一部のネオニコチノイドの代謝物がヒトの発達段階にある神経細胞に対してニコチンと同等の興奮作用をもたらすことを示しました。ネオニコチノイドの脅威は少しずつ懸念から確信へと変わりつつあるのです。一方で、ネオニコチノイドを含む食材を極力食べずに過ごすことで毒性成分が体内から排出されることへの理解も深まってきました。すなわち、すでにここにある脅威への対策や将来への希望も十分に見えてきているのです。

このたびアクト・ビヨンド・トラスト(abt)およびアジア太平洋資料センター(PARC)は、ネオニコチノイド殺虫剤が哺乳類や人体に対するリスクについて解説し、ネオニコチノイドの脅威から脱却するための可能性を示したショートビデオを共同制作しました。この完成を記念して、作品にご協力いただいたお二人の研究者をゲストにお迎えし、オンラインでの上映会+シンポジウムを開催します。ネオニコチノイドの使用・暴露がどのような影響をもたらし得るのか、それを防ぐために私たちが社会として取り組むべき課題とは何かを議論します。

日本では2018年の農薬取締法改正に伴って、過去に登録された農薬の安全性を国が再評価する制度が2021年10月から開始されました。しかし、環境影響への懸念から海外ですでに規制が進められてきたネオニコチノイドについて、日本で規制強化が図られるのかは未知数です。最新の研究に触れ、社会全体で子どもの安全と健康を守っていくための一歩を一緒に踏み出しましょう。

開催概要

■日時:2022年2月27日(日) 14:00~15:40

■開催形態:ZOOMによるオンライン方式

■参加費:1,000円

プログラム(敬称略)

1.映像上映(12分予定)
2.ゲストによる解説
 平久美子(医師/国際自然保護連合 浸透性殺虫剤タスクフォース公衆衛生グループ 座長)
 星信彦(神戸大学大学院農学研究科 教授)
3.意見交換・質疑応答
 司会:星川淳(アクト・ビヨンド・トラスト 代表理事)

■共催:
特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)
一般社団法人 アクト・ビヨンド・トラスト(abt)

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