2023年3月15日にオンライン開催された報告会「拡大し続けるニッケル鉱山で住民の生活は今? 脱炭素技術の裏側で」の録画記録が共催団体の国際環境NGO FoE Japanにより公開されています。詳細・資料は、FoE Japanのウェブサイトをご覧ください。
「ニッケルの採掘で水源が汚染され、毎日汚い水を使用しなければなりません。」――インドネシア南スラウェシ州のソロワコ・ニッケル鉱山開発・精錬事業の現場から、また深刻な人権侵害の報告が届いています。気候変動対策の中で需要の大幅な伸びが見込まれているバッテリー材料の一つ、ニッケルの開発現場では、健康な日常生活を送る権利をすでに奪われている人びとがいます。
住民の皆さんは、この2月初めに事業者であるヴァーレインドネシア社に早急な対応を求め、抗議活動を行いました。しかし、こうした声をあげるだけで、警察から脅しを受け、抗議活動を続けることすらままならないとのことです。
ソロワコで採掘され、精錬所で生産されたニッケルマットは、1978年から全量が日本に輸入(※)されています。日本の私たちの生活を支えているニッケルの開発現場で、一体何が起きてきたのでしょうか。現地から住民の皆さん、また支援を続ける現地NGOスタッフに環境・社会・人権問題の実態を報告していただきます。ぜひご参加ください。
(※20%は住友金属鉱山の新居浜工場、80%はヴァーレジャパンの松阪工場に輸入。新居浜工場では現在、一部が電池材料にも利用される硫酸ニッケルの生産に使われている。電池材料はトヨタ自動車の電池子会社・プライムアース EV エナジー社やパナソニック社を通じて電気自動車大手のテスラ社にも納入されている。)