2023年10月28日~29日にかけて、久しぶりのPARC国内エクスポージャーツアーとして、「あるがままの自分が認められる場所『やまなみ工房』を訪問する旅」を開催しました。
この企画は、長く自由学校で開催している「表現することは生きること」講座の講師である中津川浩章さん(画家/アートディレクター/フリーキュレーター)にご案内いただく、現地集合・現地開催のフィールドワークです。
訪問先のメインは、滋賀県甲賀市にあるアートセンター&福祉施設「やまなみ工房」 です。ここでは知的や精神、身体に障害を持つ約90人の利用者と約20人のスタッフが共に過ごし、一人ひとりの興味や関心をみつめ、活動を行うことで、結果として多数のアート作品を生み出しています。ツアー当日は、スタッフの方のご案内で、2時間ほどかけて約90人の利用者のみなさんの作品をすべて順に鑑賞させていただきました。どの作品も観る者に迫る存在感があり、表現の多様さに圧倒されました。
その後、施設長の山下完和さんと中津川さんによるクロストークが行われました。中津川さんはやまなみ工房の作家の作品のキュレーションをたびたび担当され、その魅力を語られましたが、山下さんは「僕にはアートの素養がないので、みなさんが作品を評価されるのを聞いていつも驚いている。僕やスタッフが常に考えているのは、利用者さんがいかに居心地よく過ごすことができるか。それだけです」とお話されていました。
実際、工房内をご案内いただく中で、利用者さんとスタッフのみなさんが笑いあう姿に、信頼関係の確かさを感じました。
2日目は近江八幡にて、ラ コリーナ近江八幡とボーダレス・アートミュージアム NO-MAを訪問しました。
本ツアーはこれまでにも開催してきましたが、リピーターの多い人気のツアーです。次年度も開催してほしいという声もあります。今回、参加できなかった方はぜひ今後の企画をご期待ください!