PARC自由学校は1982年から活動している市民講座です。毎年様々なテーマを取り上げていますが、座学にとどまらず、アートの制作にチャレンジする講座や、からだを動かす講座も開催しています。
今回は下記、表現に関わる二つの講座をご紹介します。
・表現することは生きること
・ビオダンサ――今、ここに、いのちの灯をともす
表現することは生きること
「表現することは生きること」講座(通称アート講座)は2009年から続く人気講座です。
講師の中津川浩章さんは現代美術のアーティストとして国内外で制作やキュレーター活動を続けながら、福祉の現場や教育、医療など多様な分野で、社会とアートの関係性を問い直す活動を展開されています。
このアート講座では、毎回、歴史的に重要なアート作品について中津川さんの解説を聞くことでイメージをふくらませ、その後、各自で制作に取り組んでいきます。つまり、作品を作るだけではなく、美術史についても学べてしまいます。作品づくりは、「学校の美術の授業は苦手だった…」という方にも楽しく取り組んでいただけます。例えば初回は、参加者全員で一筆ずつリレーで書き加えて絵を完成させ、次に粘土を使った表現を試みます。その後も多様な手法で作品づくりに取り組みながら、参加者それぞれの作品を囲んでダイアローグを積み重ねていきます。また、中津川さんがアートディレクターを務める小田原の福祉事業所「アール・ド・ヴィーヴル」訪問や、小説家の田口ランディさんをゲストにお迎えして取り組む夢ドローイングなどを通じて、「表現すること」とはどういうことか、掘り下げていきます。
まったく絵を描いたことがない、絵を描くのが苦手、という方にも多数ご参加いただいています。今を生きる新しい視点が見え、ともに生きるエネルギーが湧いてくる講座です。ぜひご参加ください!
「表現することは生きること」講座の詳細はこちら
https://www.parcfs.org/2024-13
ビオダンサ――今、ここに、いのちの灯をともす
PARC自由学校では今まで、アフリカンダンスやキューバンサルサ、ラテンサルサ、ヨガ、太極拳など様々なダンス・ワークやからだをテーマにした講座を企画してきました。2016年からはビオダンサを日本に初めて紹介した内田佳子さんのファシリテートでビオダンサ講座を毎年開いています。ビオダンサ(Biodanza)とは、スペイン語で”生命のダンス”を意味し、南米チリの医療人類学者のロランド・トーロ・アラネーダが「人が幸せに生きるためには何が必要か?」と問い続けて生まれたダンス・ワークです。現在、世界中の38ケ国以上で楽しまれています。
「まったく踊ったことがない」「ダンスは苦手」「運動も嫌い…」という方でも大丈夫! ダンスの上手下手なども全く関係ありません。講座で体験するのはシンプルな動きが中心です。ビオダンサでは、ジャズ、ロック、ラテン音楽、クラシック、ミュージカルや映画音楽など、世界中の様々なジャンルの音楽を使います。普段聞かない音楽と出会えるのもビオダンサの魅力の一つです。メロディーとリズムに誘われて、自然とからだが動き出していきます。動きたくない時は休むこと、踊らないことも大切にしています。
基本的には平日夜の開催ですが、ワンディリトリートでは自然豊かな場所で1日かけて踊ります。
どこに行くかはお楽しみ…!
全国でもビオダンサを踊れる場が増えてきていますが、同じメンバーで一定期間、ビオダンサを踊れる場は日本ではPARC自由学校だけ! PARC自由学校のビオダンサ講座について参加された方が「まるで同じ船に乗って旅をしているよう」と表してくださったことがありました。ビオダンサは一人では踊ることのできないダンスです。ぜひ一緒に船に乗り、半年間の「ビオダンサ」の旅に出てみませんか。
「ビオダンサ」講座の詳細はこちら
https://www.parcfs.org/2024-12
自由学校のビオダンサ講座は毎年6、7月から12月までの約半年開催されますが、次年度の講座が始まるまでも定期的にビオダンサを踊りたい!とこれまでの受講生有志が自主クラス「ビオダンサ神田の森オープンクラス」を立ち上げました。「まずはビオダンサを体験してみたい!」という方は、1回から参加できるこちらもどうぞ。
→自由学校クラブ「ビオダンサ神田の森オープンクラス」
https://biodanzayoyogikanda.peatix.com/
もっとビオダンサを知ってみたい!
→内田佳子さんのstandFM
https://stand.fm/channels/621a4bf062fdf0d800d75458
→内田佳子さんによるテキスト
いのちの踊り ビオダンサ 『そんりさ vol.183』 p.2-5(PDF)