PARC共同代表の内田聖子です。このたび単行本『デジタル・デモクラシー ビッグ・テックを包囲するグローバル市民社会』 を地平社より刊行いたしました。
過去20年あまりで急速に拡大してきたデジタル経済。GAFAをはじめとするビッグ・テック(巨大IT企業)のビジネスモデルは、新たな産業と便利さをもたらす一方、人権や労働者の権利を後退させたり、市民への監視、貧困や差別の再生産など多くの負の側面も生み出しています。その実態と、世界各地の市民社会の抵抗運動を紹介しています。2022年に雑誌『世界』で行った連載を大幅加筆・編集しての刊行です。ぜひお読みください。
内田聖子(著)
デジタル・デモクラシー ビッグ・テックを包囲するグローバル市民社会
2024年4月23日発売
四六判並製、272ページ、2000円+税
巨大IT企業vs民主主義ーー市民たちの闘い
ビッグ・テックが独占するデジタル技術によって、人々の監視や搾取が世界的に広がり、抗議の声が各地にわきおこっている。公正で倫理的なテクノロジーを求める、デジタル時代の民主主義の姿を生き生きと描き出す。
【目次】
第1章 〈わたしの顔〉を取り戻せ!
第2章 監視広告を駆逐せよ
第3章 キッズ・テック――狙われる子どもたち
第4章 暗躍するデータブローカー
第5章 アルゴリズム・ジャスティス
第6章 小農民の権利を奪うデジタル農業
第7章 「ゴースト・ワーク」を可視化する
第8章 ロビイストから民主主義を取り戻す
第9章 アマゾン帝国を包囲する
第10章 データ・コモンをめざすフィアレスシティ
第11章 民主主義という希望
【著者について】
内田聖子(うちだ・しょうこ)
NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表。自由貿易協定やデジタル政策のウォッチ、政府や国際機関への提言活動などを行なう。共著に『コロナ危機と未来の選択――パンデミック・格差・気候危機への市民社会の提言』(コモンズ、2021年)、編著に『日本の水道をどうする!?――民営化か公共の再生か』(同、2019年)。