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アジア太平洋資料センター

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鶴見良行さんによる名著『バナナと日本人』から約40年。このたびコモンズから『甘いバナナの苦い現実』が刊行されたことを記念して、連続オンラインセミナーを開催します。

バナナは、いまや日本人がいちばん多く食べている果物です。そのバナナが フィリピンから日本に届くまでの流れの川上(農園)から川下(食卓)までを辿り、安くて身近な果物として定着しているバナナの「苦い現実」を明らかにします。

第1回では、フィリピンにおける輸出用バナナ生産の歴史とバナナ産地での農薬問題について、第2回では、収穫されたバナナが日本に送り出されるのに必要不可欠な梱包作業所の姿と労働者たちの闘いについて、それぞれフィリピンの当事者からの報告に耳を傾けてもらいます。そして最終回では、こうしたバナナの「苦い現実」をどうすれば変えることができるのか、バナナのサプライチェーンと国境をまたぐアグリビジネスと金融の視点から考えてみます。

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【第1回】2020年10月2日(金)19:00~21:00

・フィリピンにおける輸出用バナナ生産の歴史
 報告者:石井正子(立教大学異文化コミュニケーション学部教授)
〔資料(PDF)〕

・〈特別ゲスト講演〉毒の雨にむしばまれるバナナ農園
 報告者:ロミオ・キハーノ(国際農薬監視行動ネットワーク〈PAN〉フィリピン代表)
※逐次通訳がつきます
〔日本語訳資料(PDF)〕 〔英語資料(PDF)〕

コメンテーター:田坂興亜(国際農薬監視行動ネットワーク〈PAN〉日本代表)
〔資料(PDF)〕

【第2回】2020年10月5日(月)19:00~21:00

・バナナの梱包作業所で何が起こってきたのか?
 報告者:田中滋(アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長)
〔資料(PDF)〕

・〈特別ゲスト講演〉今なお続く労働者たちの闘い
 報告者:ポール・ジョン・ディソン(スヤパ農園労働組合〈NAMASUFA〉代表)
※逐次通訳がつきます
〔資料(PDF)〕

コメンテーター:波多江秀枝(国際環境NGO FoE Japan)

【第3回】2020年10月7日(水)19:00~21:00

〈パネルディスカッション〉
バナナの苦い現実はどうすれば変えられるのか?
―グローバルアグリビジネスとサプライチェーン・金融から考える

話題提供者:
関根佳恵(愛知学院大学経済学部准教授)
〔資料(PDF)〕

市橋秀夫(埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授)
〔資料(PDF)〕

パネリスト:
石井正子(立教大学異文化コミュニケーション学部教授)
野川未央(APLA事務局長)

■会場:本オンラインセミナーはオンライン通信システムZoomを利用したセミナーです。

■お申込方法:※終了しました

■共催:
アジア太平洋資料センター(PARC)
APLA
Fair Finance Guide Japan

■協力:
有限会社コモンズ

※本フォーラムはスウェーデン国際協力庁の助成を受けて開催しました

■お問合せ:
特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)
東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル3F
TEL: 03-5290-3455 FAX: 03-5290-3453
E-MAIL: office@parc-jp.org

参考資料のご案内

『甘いバナナの苦い現実』(コモンズ、2020)

石井正子 編著
アリッサ・パレデス・市橋秀夫・関根佳恵・田坂興亜・田中滋・野川未央 著
四六判、388ページ 本体価格=2500円+税
ISN978-4-86187-167-2 C0036

日本人がもっとも多く食べている果物バナナ。安さの一方で、主な輸入先のフィリピン・ミンダナオ島では、農薬の空中散布による健康被害や不公正な多国籍企業の活動が目立つ。栽培・流通の知られざる現状を調査に基づいて詳細に描き、金融まで含めたエシカルな消費の在り方を問いかける。

アジア太平洋資料センター レポート 『バナナが降らせるフィリピン〈毒の雨〉』(2020)

フィリピン・ミンダナオ島で「(バナナに対して使用される)農薬が原因で健康被害を受けた」とする住民や労働者の証言を取りまとめ、報告。家畜が死んだ」、「失明した」、「皮膚が激しい炎症を起こした」、「腎機能を失った」、「出生異常につながった」などの証言を紹介。さらに国内流通する大手3ブランドバナナの現地における農薬使用状況を示唆する農薬スクリーニング調査を行ない、スミフル社、ドール社、ユニフルーティ社の有意差を確認した。

 Fair Finance Guide Japanレポート『人喰いバナナの真実と それを隠すグローバル金融メカニズム』(2020)

日本のスーパーに並んでいるバナナの8割近くはフィリピン・ミンダナオ島のものだと言われている。ところがそのミンダナオ島のバナナ農園では見過ごすことのできない人権侵害・環境破壊が行なわれていることがFFGJ調査チームの現地取材で明らかとなった。それはさながら故・鶴見良行が表現した『人を喰うバナナ』である。
しかも、そのバナナ事業者の責任が追及されていく過程でタックスヘイブンを含むグローバルな金融メカニズムの中で責任の所在が覆い隠されてきた。
バナナの産地で起きている真実と多国籍企業が責任追及を逃れるスキームについて報告する。

 Fair Finance Guide Japanレポート『みえないバナナのサプライチェーン』(2019)

バナナが産地から私たちの食卓に載るまでの流れを詳細に調査するとともに、スーパー、コンビニエンス・ストアチェーンなどを含む大手小売り五社の調達(サプライチェーン)方針とそれら大手企業の経営を可能にする金融のあり方を調査。小売大手が責任あるブランド企業として一層のサプライチェーン管理対策と方針の周知徹底を行なうことを求めるとともに、その取り組みが不十分な企業に対しては大手金融機関もその環境・人権方針に照らし合わせて投融資を見直すことを求めます。

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